医学部合格者の過去問活用法
国公立大学対策
早めに過去問分析し、満遍なく対策
- A. N さん
- 大阪大学
奈良県 奈良学園登美ヶ丘高校 出身
2017年度 河合塾 大阪校医進館 在籍
- 大学受験科(高卒生対象)
- 高卒生を“第一志望大学合格”へと導く河合塾のコース
受験生の皆さんの中には、過去問をいつから、どのぐらいのペースで解けばよいのか悩んでいる人も多いと思います。そこで今回は私の過去問の活用法についてお話ししようと思います。
早めに過去問分析
最初にすべきことは過去問分析だと思います。早い時期、できれば高3になる前に、自分の志望校はどの分野をよく出題しているのか、どんな形式の試験問題なのかということを調べておくとよいと思います。
私は高2の夏休み頃に京都大学と大阪大学の過去問を買って、数学でよく出題されている分野や英語の長文でよく出題されているテーマ、理科の出題方式などを研究しました。 そうすることで、その後の二次試験対策においてどの教科のどの分野に力を入れるべきなのかが明確になり、より一層効率よく勉強することができると思います。
出題されていない分野も対策
ただし、あまり出題されていないからといって特定の分野を勉強しない、といったことはないように注意してください。というのも、今までの出題数が少ないからといって対策を後回しにしていた自由英作文(英語)が、私が受験したときに出題されてすごく焦ってしまったからです。このような失敗をしないように、全分野満遍なく勉強することも大事だと思います。
加えて、過去問の最初の方に書かれている、各年度の合格者最低点や平均点も見ておくとよいと思います。自分の得意不得意も考慮に入れて、各科目何点ぐらい取れば合格できるのかをシミュレーションしておけば、より明確な目標を持って過去問対策ができると思います。
高2で行った過去問対策
実際に過去問を解き始めた時期は教科によって異なります。英語や数学は25年分の過去問集を高2の2学期から毎週ノルマを決めて解いていました。
私が数学の過去問を解き始めたのは、学校で数学IAIIBを習い終わり、何カ月間か問題集で練習した後でした。
この時期の数学は制限時間内に解くことよりも、自分の力で最後まで考え抜くことが大事だと思い、あまり時間は気にせず問題を解いていました。しっかり考え抜いてもなお分からない問題は解答解説を読みましたが、やはり自分の頭で真剣に考えた問題は印象に残りやすく、密度の濃い勉強ができていたように感じています。
また、自分の受験年度に近い年度の過去問は二次試験直前に本番の練習として使いたかったので、25年分の過去問集を解くときには古い方から解き始めて、直近の過去問は残しておくように心がけていました。
数学の25年分の過去問集は分野別に分かれてしまっていて、それが解法のヒントになってしまっていることがよくありました。そのため、全部の問題をコピーしてバラバラにし、どの分野か分からないようにして解くようにしました。その結果、まずどの解法を選ぶのかを考えるという、より実戦的な練習ができるようになったと思います。
高3で行った過去問対策
高3になると、英語・数学・理科の25年分の過去問集を用いて、模試がない土日に1年分解くというルーティーンに沿って、過去問を解いていました。この土日のうちに解き直しまで行い、数学では間違えた問題だけを集めたやり直しノートを作りました。このノートを二次試験の数学の直前に見ると、今までの頑張りが感じられて、すごく安心した記憶があります。
また、英語の英作文や自由英作文は学校の先生や塾の講師に添削をお願いするのもよいと思います。先生方はその過去問について多くの生徒の解答を見てきていらっしゃるので、解答の添削だけでなく、自分の解答はどのぐらいのレベルなのか、この問題で気をつけるべきポイントは何であるのかといった、解答集には載っていないことも教えてくださるかもしれません。
センター試験後(※)には本番の時間割の通りに解く練習をしました。ただ、制限時間を計るだけではなくて、時間割も本番に合わせることによって、起床してすぐの午前中は数学、昼食直後に英語、疲れてきた頃に理科などといったリズムが体に刻み込まれていくと思います。そうすれば本番も特に慌てることなく、いつも通りのことをすればよいのだと安心できると思います。 ※大学入試センター試験は、2021年1月実施より大学入学共通テストになります。
過去問が足りなくなった場合
これだけ多く過去問を解いていると、過去問が足りなくなってくるかもしれません。私は直前にとっておく過去問以外を解き終えた後は、大学別オープンの過去問を大学の過去問代わりに使っていました。
大学別オープンは解答解説に加えて、配点まで詳しく載っていたので、高3の11月や12月頃に実戦的な練習をするのにとても役に立ちました。実際に過去の阪大オープンで出題された自由英作文の題材が、そのまま本番の二次試験でも出題されたときにはすごく驚きました。
この実戦練習の際に、自分で詳しく採点し、かつ講師の方に何度も添削していただいた題材だったので、すごく印象に残っており、何の迷いもなく解答を書くことができました。
最後に
受験する可能性のある大学の過去問は、早い時期に目を通しておくようにしましょう。そうすれば共通テスト後に慌てることなく、余裕を持って二次試験に挑めると思います。頑張ってください。
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