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医学部入試情報2021 医学部入試結果分析2020
全体/国公立大学 全体概況

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※医学部入試情報2021は、2021年4月入学予定者向けの情報です。
2020/07/02 掲載

2020年度医学部医学科入試の結果についてお伝えします。

医学部医学科入試 全体概況

2020年度入試では、国公立大・私立大ともに志願者減となりました。国公立大の前期日程では6年連続の志願者減です。とくに2020年度入試は、新入試を翌年に控えた安全志向やセンター試験の平均点ダウンの影響で志願者減少に拍車がかかり、過去20年を遡っても最少の志願者数となりました。私立大でも多くの大学で志願者が減少し、競争緩和の様相を呈しています。

では、2020年度医学科入試について詳しくみていきましょう。

国公立大学医学部医学科入試 全体概況

前期日程の志願者数は6年連続減少

まず初めに、国公立大医学科の入学定員について確認しておきましょう。これまで国策により増員されてきた医学科の入学定員の一部は、2019年度末までの期限付きのものでした。 しかし、まだ医師不足は解決されていないとして、臨時定員は2021年度までの2年間の延長が認められることになりました。多くの大学では引き続き臨時定員を維持しましたが、延長せずに臨時定員を返還する大学や臨時定員の一部のみを延長した大学もみられたため、2020年度の医学科全体の入学定員は前年から62名減となりました<図表1>

次に、日程ごとの募集人員の変化をみていきましょう。前期日程では54名減、後期日程では70名減となった一方、推薦入試では58名増員しました。近年、AO・推薦入試などの特別入試の拡大にともなう募集人員シフトの動きから、一般入試の募集人員は年々減少傾向にあります。

2020年度入試は前述したように臨時定員の返還も重なり、一般入試では募集人員の減員数が大きい年でした。大学別では、東北大が臨時定員返還と特別入試の拡大により前期日程の募集人員を28名減とするなど、大きく募集人員を減らした大学もみられました。後期日程では、3大学(福島県立医科大、鳥取大、広島大)が後期日程を廃止した影響が大きいです。

<図表1>国公立大医学科 入学定員の推移

年度 1年次入学定員
(増減)
募集人員の内訳(増減)
前期日程 後期日程 推薦入試 AO入試
2020 5,496 (-62) 3,581 (-54) 454 (-70) 1,212 (+58) 233 (+19)
2019 5,558 (±0) 3,635 (-33) 524 (-15) 1,154 (+23) 214 (+10)
2018 5,558 (-13) 3,668 (-18) 539 (-2) 1,131 (-5) 204 (+11)
2017 5,571 (+2) 3,686 (+25) 541 (-15) 1,136 (+7) 193 (-15)
2016 5,569 (+10) 3,661 (+22) 556 (-30) 1,129 (+15) 208 (+3)
2015 5,559 (+24) 3,639 (+30) 586 (-25) 1,114 (+11) 205 (+8)
2014 5,535 (+18) 3,609 (+22) 611 (-40) 1,103 (+42) 197 (-6)
2013 5,517 (+35) 3,587 (±0) 651 (-19) 1,061 (+54) 203 (±0)
2012 5,482 (+29) 3,587 (+20) 670 (-5) 1,007 (+14) 203 (±0)
2011 5,453 (+55) 3,567 (-9) 675 (-10) 993 (+66) 203 (+3)
2010 5,398 (+290) 3,576 (+183) 685 (-38) 927 (+115) 200 (+30)
2009 5,108 (+420) 3,393 (+277) 723 (-28) 812 (+111) 170 (+60)
2008 4,688 (+163) 3,116 (+125) 751 (-129) 701 (+142) 110 (+15)
2007 4,525 2,991 880 559 95
  • ※河合塾調べ
  • ※各年度の1年次入学定員は、東京大の理科三類以外からの進学者10名を含みます
  • ※2011年度以降の1年次入学定員は、北海道大の総合入試入学者からの医学科進学予定者5名を含みます
  • ※2018年度以降の1年次入学定員は、金沢大の後期一括入試入学者からの医学科進学予定者1名を含みます

では、こうした背景を確認した上で、一般入試の状況をみていきましょう。<図表2>は、2007年度からの一般入試の入試結果をまとめたものです。2020年度の志願者数は、前期・後期日程ともに大きく減少しました。

国公立大入試のメイン入試ともいえる前期日程の志願者数は、2014年度入試を境に6年連続減少となり、過去20年さかのぼっても最少となりました。数年続く志願者の減少から、既卒生志願者が減少したことも要因と考えられます。
また、2020年度入試はセンター試験の英語・数学・国語の主要科目で平均点が大きくダウンした影響で、高得点層が減少したことから、目標点数に届かず出願を断念した受験生が例年より多かったようです。

後期日程の志願者数は、後期日程廃止の3大学を除く大学でみても前年比91%と減少しており、センター試験の平均点が上昇し後期日程の志願者数が増加した前年入試と反する結果となりました。倍率(志願者÷合格者)に目をむけると、前期日程は前年の4.4倍→4.0倍へ、後期日程は15.4倍→14.0倍へとそれぞれダウンしました。

<図表2>国公立大医学科 一般入試の入試結果(日程別)

年度 前期日程 後期日程
志願者数(増減) 合格者数 倍率
(志願/合格)
志願者数(増減) 合格者数 倍率
(志願/合格)
2020 14,734 (-1,656) 3,721 4.0 7,404 (-1,677) 529 14.0
2019 16,390 (-674) 3,744 4.4 9,081 (+112) 591 15.4
2018 17,064 (-1,029) 3,796 4.5 8,969 (-958) 605 14.8
2017 18,093 (-249) 3,796 4.8 9,927 (-146) 586 16.9
2016 18,342 (-657) 3,792 4.8 10,073 (-974) 631 16.0
2015 18,999 (-920) 3,770 5.0 11,047 (-1,539) 636 17.4
2014 19,919 (+243) 3,704 5.4 12,586 (-227) 654 19.2
2013 19,676 (-807) 3,696 5.3 12,813 (-1,290) 695 18.4
2012 20,483 (+1,460) 3,671 5.6 14,103 (+386) 718 19.6
2011 19,023 (+1,846) 3,655 5.2 13,717 (+1,024) 722 19.0
2010 17,177 (+137) 3,711 4.6 12,693 (+42) 736 17.2
2009 17,040 (-200) 3,500 4.9 12,651 (-618) 782 16.2
2008 17,240 (+148) 3,189 5.4 13,269 (+7) 794 16.7
2007 17,092 3,038 5.6 13,262 913 14.5
  • ※河合塾調べ(5月20日現在)

大学別の志願状況

次に、大学別の志願動向をみていきましょう。国公立大の志願動向は、前年の志願者数増減や、入試科目・配点、2段階選抜の新規実施・倍率変更といった入試変更の影響を受けやすいです。
とくに医学科入試ではこうした影響による志願者数の変動が顕著ですが、新入試を翌年に控えた2020年度入試は例年に比べて変更の少ない年でしたので、全体として志願者は減少したものの、前年大きく減少した大学では志願者が大きく増加するなど、前年入試の極端な反動もみられました。

前期日程では、49大学中29大学で志願者数が減少しました。前述したとおり、医学科は全国的な減少基調です。なかでも、弘前大、福島県立医科大、信州大、滋賀医科大、和歌山県立医科大、宮崎大の6大学では4割を超える高い減少率となりました。
和歌山県立医科大では、例年志願者増減を繰り返す隔年現象がみられますが、2020年度入試の志願者数は171人(前年387人)と大幅に減少、倍率は前年の4.8倍から2.2倍までダウンしました。2021年度入試の反動に注意が必要です。

志願者が減少した大学が多いなか、千葉大浜松医科大の2大学では、2020年度入試から新たに導入した地域枠に志願者が集まり医学科全体の志願者数は前年を上回りました。千葉大では、募集人員15名に対し志願者85人、浜松医科大では募集人員9名に対し志願者77人と、いずれも一般枠と比べても高倍率となりました。

そのほか、名古屋大大阪大では、2019年度入試の志願者減に加え、入試の変更により志願者が増加しました。名古屋大では、2020年度入試から2段階選抜を廃止し、志願者数は前年から45人増の295人でした。大阪大は2段階選抜の基準緩和や2次試験の配点比増など受験生にとって門戸が広がる変更が多く、志願者数が前年から約2割増となり、過去10年をさかのぼっても最多となりました。とくに2020年度入試はセンター試験難化の影響で想定したような得点がとれなかった受験生が例年以上に多かった様子がみられ、そうした受験生にとっても出願しやすかったようです。

2021年度入試のトピックス

2021年度入試は、いよいよ大学入学共通テストの実施に代表される新入試が始まります。各大学個別の選抜においても、入学者選抜改革に則った変更が目を引きます。

目立つのは、主体性等を評価するための変更です。新入試では、「主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性等)」の評価が求められています。医学科入試では、従前より面接や小論文などを課し学力評価だけではない多面的評価を実施してきましたが、2021年度入試では調査書や提出書類を選抜に活用する動きがさらに拡がります。

富山大、信州大、長崎大では一般選抜において調査書を点数化し合否判定に利用します。また、東北大金沢大では、合否ラインに並んだ受験生の合否判定の際に、主体性評価の観点で提出させた書類を用いることを公表しています。しかし、いずれも総点に占める点数化の割合は小さく、学科試験の比重が高い入試であることは変わりません。

2021年度入試は、2020年度入試でもみられたような、日程廃止・募集人員の変更・2段階選抜の変更など、志望動向に影響を及ぼす変更もみられます。

香川大、愛媛大の2大学が後期日程を廃止し、受験生にとって出願校の選択肢がさらに限られることになります。両大学は後期日程廃止にともない、前期日程の募集人員増となります。

弘前大、名古屋市立大などでは学校推薦型選抜や総合型選抜の拡大にともない、前期日程で募集人員減となります。なお、名古屋市立大では募集人員の変更以外にも前期日程の教科・科目、配点が変更になります。共通テスト・個別試験とも理科の指定科目が変わり物理・化学が必須となるほか、個別試験の配点比率が高くなります。

名古屋大では、後期日程の2段階選抜を廃止します。「大学別の志願状況」でも取り上げたように、2020年度入試では前期日程の2段階選抜を廃止したことで志願者が増加しました。後期日程は愛知県出身者の地域枠ですが、今後の動向には注目です。

そのほかの入試変更点は、「医学部入試変更点2021」で確認しておきましょう。

国公立大医学科合格に必要な学力は

<図表3>は、国公立大医学科受験者の平均偏差値を合格者と不合格者に分けて表したものです。グラフの外側が合格者、内側が不合格者を表します。

合格者の平均偏差値をみると、総合(英・数・理から2~3教科)では68.2となっています。科目別でみても、国語を除き66以上と高い2次力が求められることがわかります。また、合格者の平均偏差値は不合格者のものから全体的に7~8ポイントほど高くなっています。とくに数学と理科では他科目より差が開いており、ここで差がついた様子がうかがえます。

<図表3>国公立大医学科受験者の全統模試における総合成績・各教科の平均偏差値

国公立大医学科受験者の全統模試における総合成績・各教科の平均偏差値
  • ※河合塾「入試結果調査データ」より
  • ※平均偏差値は全統記述模試(第2回・第3回)の成績から算出

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