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医学部入試情報2022 医学部入試結果分析2021
全体/国公立大学 全体概況

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※医学部入試情報2022は、2022年4月入学予定者向けの情報です。
2021/06/28 掲載

2021年度医学部医学科入試の結果についてお伝えします。

医学部医学科入試 全体概況

2021年度入試は、大学入学共通テストの導入をはじめとした入試改革に加え、新型コロナウイルス感染症による影響で直前まで選抜方法の変更が生じるなど、例年とは異なる入試でした。初年度となる共通テストは難化が予想されていましたが、結果的には前年のセンター試験から平均点が上昇し、医学科や難関大への出願を後押ししたかたちとなりました。医学科では、国公立大前期日程では7年ぶりに志願者が増加し、私立大でも志願者が大幅に減少するなか、医学科の減少率は小幅にとどまりました。

では、2021年度医学科入試について詳しくみていきましょう。

国公立大学医学部医学科入試 全体概況

前期日程の志願者数は7年ぶりに増加

まず初めに、国公立大医学科の入学定員について確認しておきましょう<図表1>。2021年度医学科全体の入学定員は、前年から13名増員となりました。医師不足解消を目的に山形大、新潟大の2大学が定員を増やしたほかは、前年から変化はありませんでした。

次に、日程ごとの募集人員の変化をみていきましょう。近年、学校推薦型・総合型選抜などを拡大する動きがみられ、一般選抜の募集人員は年々減少傾向にあります。2021年度入試では、香川大、愛媛大が後期日程を廃止した影響で後期日程の募集人員は前年から46名減の408名となりました。一方、前期日程では16名増となりました。内訳をみると、前述の2大学がこれまで後期日程で募集していた一部を前期日程にシフトした一方、弘前大、横浜市立大、名古屋市立大など総合型選抜や学校推薦型選抜への募集人員シフトにより減員した大学もみられました。

<図表1>国公立大医学科 入学定員の推移

年度 1年次入学定員
(増減)
募集人員の内訳(増減)
前期日程 後期日程 学校推薦型 総合型
2021 5,509 (+13) 3,597 (+16) 408 (-46) 1,233 (+21) 228 (+15)
2020 5,496 (-62) 3,581 (-54) 454 (-70) 1,212 (+58) 213 (-1)
2019 5,558 (±0) 3,635 (-33) 524 (-15) 1,154 (+23) 214 (+10)
2018 5,558 (-13) 3,668 (-18) 539 (-2) 1,131 (-5) 204 (+11)
2017 5,571 (+2) 3,686 (+25) 541 (-15) 1,136 (+7) 193 (-15)
2016 5,569 (+10) 3,661 (+22) 556 (-30) 1,129 (+15) 208 (+3)
2015 5,559 (+24) 3,639 (+30) 586 (-25) 1,114 (+11) 205 (+8)
2014 5,535 (+18) 3,609 (+22) 611 (-40) 1,103 (+42) 197 (-6)
2013 5,517 (+35) 3,587 (±0) 651 (-19) 1,061 (+54) 203 (±0)
2012 5,482 (+29) 3,587 (+20) 670 (-5) 1,007 (+14) 203 (±0)
2011 5,453 (+55) 3,567 (-9) 675 (-10) 993 (+66) 203 (+3)
2010 5,398 (+290) 3,576 (+183) 685 (-38) 927 (+115) 200 (+30)
2009 5,108 (+420) 3,393 (+277) 723 (-28) 812 (+111) 170 (+60)
2008 4,688 (+163) 3,116 (+125) 751 (-129) 701 (+142) 110 (+15)
2007 4,525   2,991   880   559   95  
  • ※河合塾調べ
  • ※各年度の1年次入学定員は、東京大の理科三類以外からの進学者10名を含む
  • ※2011年度以降の1年次入学定員は、北海道大の総合入試入学者からの医学科進学予定者5名を含む
  • ※2018年度~2020年度の1年次入学定員は、金沢大の後期一括入試入学者からの医学科進学予定者1名を含む
  • ※2021年度の1年次入学定員は、金沢大の前期一括入試入学者からの医学科進学予定者1名を含む

では、こうした背景を確認した上で、一般選抜の状況をみていきましょう。<図表2>は、過去10年間の志願者数、倍率(志願者÷合格者)の推移をみたものです。

前期日程では、2012年度を境に志願者数は減少しました。志願者減少にともない倍率もダウンし、近年は4倍台で推移しています。今春の志願者数は、前年から微増と7年ぶりに増加に転じましたが、合格者数も増加したため倍率は4.0倍を下回りました。なお、国公立大全体の前期日程の志願者が受験人口減の影響から前年比97%と減少したことを鑑みると、医学科人気の根強さが感じられます。

後期日程では、医学科の志願者数は前年から約300人減少しましたが、前述の後期日程廃止大を除いて比較すると、前年比109%と増加しました。募集人員減の影響で、倍率は14.0倍から14.9倍へと上昇しました。

<図表2>国公立大医学科 一般入試の入試結果(日程別)

国公立大医学科 一般入試の入試結果(日程別)

日程 志願者数(A) 合格者数(B) 倍率(A/B)
19年 20年 21年 20/19 21/20 19年 20年 21年 20/19 21/20 19年 20年 21年
前期日程 16,390 14,741 14,773 90% 100% 3,744 3,721 3,762 99% 101% 4.4 4.0 3.9
後期日程 9,081 7,404 7,110 82% 96% 591 529 477 90% 90% 15.4 14.0 14.9
  • ※河合塾調べ(5月21日現在)

大学別の志願状況

次に、大学別の志願動向をみていきましょう。国公立大の志願動向は、前年の志願者数増減や、入試科目・配点、2段階選抜の新規実施・倍率変更などの入試変更の影響を受けやすいです。とくに医学科では、こうした影響による志願者数の変動が顕著であり、2021年度入試も例外ではありませんでした。

前期日程全体の志願者数は、前年から微増となりましたが、大学別にみると49大学中25大学で志願者が減少しました。一方で、福島県立医科大、信州大、和歌山県立医科大、宮崎大などでは前年の志願者減少の反動により志願者が大幅に増加しました。なかでも、福島県立医科大では、前年から6割近く志願者が増加しました。3年間の倍率(志願者÷合格者)を順にみると、6.2倍→3.0倍→4.7倍となり、隔年現象が顕著です。

香川大、愛媛大でも志願者が大幅に増加しました。後期日程廃止により前期日程の募集人員が増員されたことが志願者増の要因とみています。愛媛大では前年比174%と大幅増となり、募集人員に対する志願倍率は前年の7.7倍から9.7倍まで上昇しました。2016年度入試以来5年ぶりとなる2段階選抜が実施され、約200人の志願者が1次不合格という結果となりました。

名古屋大は2年連続の志願者増となりました。名古屋大は医学科の前期日程のなかでは数少ない2段階選抜を実施しない大学です。共通テストの平均点上昇で強気の出願ができたことに加え、今春は個別試験の国語の範囲が現代文のみに変更となったことも出願を後押しした要因とみています。

後期日程では、18大学中10大学で志願者が増加しました。近年、後期日程の廃止が続き、国公立大医学科をめざす受験生にとっては選択肢が限られている状況です。ボーダーラインも前期日程に比べて高く出願しづらいですが、今春は共通テストの平均点が上昇したため、後期日程まで医学科に出願できた受験生が多かったようです。千葉大、浜松医科大、佐賀大など前年入試に引き続き志願者が増加した大学もみられました。

国公立大医学科合格に必要な学力は

次に、国公立大医学科の入試難易度についてみていきましょう。<図表3>は、①国公立大医学科、②東大・京大理系(理三・医学科を除く)、③旧帝大理系(東大・京大・医学科を除く)それぞれの合格者の共通テスト成績分布を比較したものです。

国公立大医学科合格者の分布の山は、旧帝大理系と東大・京大理系の間に位置します。医学科の合格者は得点率85%前後の成績層がもっとも多く、80%を下回ると合格者数は極端に少なくなります。共通テストの平均点のアップダウンにより前後することはありますが、医学科志望であれば、まずは得点率85%以上を目標としましょう。なお、今春の医学科志願者は微増となりましたが、成績分布を確認すると高成績層は減少しました。近年続いていた志願者減により、既卒生が減少したことが要因として大きいです。各大学の入試難易度(ボーダー得点率)も今春は前年からダウンした大学が散見され、ここ数年続いていた競争緩和だけでなく、易化も感じさせるのが今春入試でした。

<図表3>国公立大合格者の共通テスト成績分布の比較

国公立大合格者の共通テスト成績分布の比較

2次力についても確認しておきましょう。<図表4>は、国公立大医学科受験者の平均偏差値を、合格者・不合格者で切り分けてみたものです。グラフの外側の濃いチャートが合格者、内側の薄いチャートが不合格者の平均偏差値を示します。合格者の平均偏差値をみると、総合(英・数・理から2~3教科)では67.4となっています。科目別にみても国語を除き65以上となっており、高い2次力が求められていることがわかります。また、合格者と不合格者で比べると、6~8ポイントの差が生じています。とくに理科では、他科目より差が開いており、ここで差がついた様子がうかがえます。国公立大医学科の多くは2次試験で理科2科目を課すため、2科目をいかに仕上げられるかが合格の鍵となりそうです。

<図表4>国公立大医学科受験者の全統模試における総合成績・各教科の平均偏差値

国公立大医学科受験者の全統模試における総合成績・各教科の平均偏差値
  • ※河合塾「入試結果調査データ」より
  • ※平均偏差値は全統記述模試(第2回・第3回)の成績から算出

2022年度入試のトピックス

2022年度入試の変更点が明らかになってきています。まずとりあげたいのは、入学定員についてです。医学科の入学定員は国策により増員されており、その一部は2021年度までの期限付き臨時定員となっています。2022年度は、暫定的に臨時定員の延長が認められる見込みで、多くの大学が前年の入学定員を維持するでしょう。現時点では臨時定員の継続が正式に決まっていないため、返還を前提とした募集人員を公表する大学もみられるため、今後の大学の公表状況に注目したいところです。

このほか、各大学の入試変更点は「医学部入試変更点」をご参照ください。来春は、富山大が後期日程を廃止します。後期日程実施大は17大学とさらに選択肢が狭まります。近隣の大学では志願者が集中することも想定されるため、動向を注視しましょう。

総合型・学校推薦型選抜を拡大する動きも引き続きみられます。富山大では富山県出身者を対象とした総合型選抜(共通テストを課す選抜)、熊本大では熊本県出身者を対象とした学校推薦型選抜(共通テストを課す選抜)を新規実施します。2大学ともに前期日程の募集人員が変更となるため、注意しましょう。

京都大は2段階選抜の実施方法を変更します。2021年度入試は共通テスト初年度だったため共通テストの得点基準を廃止しましたが、2022年度入試では「共通テストの合計点が900点満点中630点以上かつ3倍」と、2020年度入試と同じ基準に戻ります。

宮崎大では、前期日程の2次試験の理科の科目数が1→2科目(物、化、生から2)へと変更になります。科目負担が増すかたちとなりますが、他の医学科でも理科2科目を課す大学が多数あるため、極端に敬遠されることはないでしょう。一方、後期日程の2次試験は化学の出題がなくなり、英語・面接での実施となります。

各大学の選抜方法は7月末までに公表される「入学者選抜要項」で明らかになります。新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況によっては、来春も選抜方法の変更等が生じる可能性もあるため、この点にも注意を払いましょう。

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