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医学部面接・小論文・総合問題対策を
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小論文・総合問題の出題形式と対策

医系小論文と一口に言っても、その問題は出題形式・テーマとなる分野とも多種多様です。それに応じて対策も変わってきます。以下、出題形式の分類ごとに、対策を見ていきましょう。

1.課題文読解型問題

日本語の課題文を読解し、一定の主題について『見解を述べることを求める』あるいは『要約・説明を求める』問題。課題文のテーマは、医療全般に関するものから、自然科学、現代社会論、人間理解の分野まで幅広く多岐にわたります。当然、医療トピックスからの出題頻度が高くなっていますが、人文科学系の課題文も多く出題されています。
実は臨床能力の基本は人間的な幅や対応力にあるので、そうしたテーマを出題することにより、受験生の常識や感受性、医師としての適性や資質を試そうとしていると推察されます。

医療に関する頻出トピックスは

  • (1)医療とは何か?
  • (2)医療者・患者間の関係やコミュニケーション
  • (3)死生観
  • (4)先端医療技術
  • (5)現代社会における健康管理と疾病予防
  • (6)高齢社会における医療・介護問題

に大別されます。

いずれの場合も専門的な知識の有無だけを問うような問題はほとんどなく、課題文を読解し、そこから問題を提起し、自らの見解を述べるという基本的な力が重視されます。

日頃から『日経サイエンス』などの科学雑誌や新聞の医学・科学に関する記事を読んで医学や医療用語に関する知識を増やしておきましょう。また、医療トピックスに関する課題文が多く出題されるので、医療トピックスに関心を持ち、事実関係や問題の背景を知り、原因を分析し、自分の意見を持つようにしておく必要があります。
また、近年、特に遺伝関連の生物学の基礎知識に対する要求が高くなっている傾向があるので、理科で生物を学習しておくことが事実上必須となってきています。

2.図表分析型問題

与えられたグラフや表を読み取り、それについて自分の見解を述べる問題。人口動態や高齢化、喫煙と疾患の関連性、感染症による死亡率、などのデータが多く出題されています。

グラフや表の読み取りは練習が必要です。過去の入試問題などを用いて、定性的な読み取り(状態の変化)、定量的な読み取り(変化量の数値)を正確に行えるようにしておきましょう。
また、毎年発行される『図説 国民衛生の動向』(厚生統計協会)には、医療や健康に関する数多くの図表が含まれているので、大変に参考になります。

3.テーマ型問題

原則として資料はなく、『~について述べなさい』という論述のテーマだけが示され、そのテーマに対して見解を述べる問題。医療に関するテーマのほか、自分の将来像、社会問題などが問われることもあります。

テーマ型問題は、そのテーマについて予備知識がないとお手上げです。医療に関わるテーマに限らず、新聞などで取り上げられている時事的な社会問題についても知識を広げるような努力が必要です。新聞を読む習慣をつけるのがもっともよいのですが、『朝日キーワード』(朝日新聞出版)などの「時事ネタの解説本」を利用するのも効果的です。

4.英文問題

課題文が英文の小論文問題。解答作成に英文読解力が求められます。大学入学後、英語論文を大量に読む必要があるため、事前にその能力を試そうという意図もあります。問題は医療、自然科学の英文が中心ですが、人文・社会科学系の英文が出題される場合もあります。出典は科学雑誌などに掲載された実際の英語論文が多いので、科学や医学の専門用語が多数含まれ、豊富な語注が付いているとはいえ、受験生にとっては大変読みにくい文章になっています。

英文問題は国公立大では出題率が高い形式です。関心のある大学の過去問をみて、その実際の設問形式や分量を確認しておくことを勧めます。英文問題では、当然、英語の学力が大前提ですが、医学や自然科学に対する知識や専門用語についての語彙も一定程度必要です。できれば、「Science」や「Nature」などの英文雑誌に日常的に触れているのが理想的ですが、少なくとも、日頃から日本語の新聞や科学雑誌の医学・科学記事を読み、医療や自然科学に関する情報に接しておくことが大切です。
特に英文問題の場合、そのテーマ内容をあらかじめ知っていると、単語を類推して文章を読み進めることができます。

5.理科論述型問題

物理、化学、生物の理科3科目と数学の知識をベースに、教科・科目の知識に限定されない総合的な数理科目のセンスを問う問題。理科系的な分析能力や発想力が要求され、高校までの知識習得型の学力だけでなく、自分で研究していくために必要な力が試されます。

具体的には、科学論文や論文タイプの文章が出題され、その理解度を試すほか、図表の分析、計算、推論をさせる問題が出されます。
また、実験を構想させる問題も多く出題されます。例えば、ある仮説を検証するための対照実験を構想させたり、逆にある実験を提示し、その実験で仮説を確認できるかどうかを答えさせたりします。

まれに英文の理科論述型問題というかなり高度な問題が出題されることもあります。
理科論述型問題は、理数教科の学力を基本としながら、数学の応用、さらには仮説演繹法の理解(実験方法の考案)などを課題とする、やや特殊な問題で、入試問題以外で目にする機会がほとんどありません。ですから、過去の入試問題を数多く経験する以外に練習する方法がありません。過去問を解いて、講師やフェローに見てもらってください。
また、参考問題集としては『新 理系の小論文』(2005年、河合出版)がおすすめです。

6.総合問題(教科論述型問題)

1題の中に英数国理社の各教科の要素が盛り込まれた問題、あるいは各教科の問題が複数組み合わされた問題群。医学科では、数学・理科の問題が多くなっています。
各教科の高い学力が必要となりますが、教科の学習をきちんと積んでおけば対応できます。

7.その他

図版を見て、その解釈、鑑賞を求める図版問題など、特殊な資料をもとに作成された問題。医系では、出題される頻度は高くありません。

医系小論文の出題傾向は、国公立大と私立大とでは大きく異なります。国公立大では、複数の問題が出題されるケース(複合型)が圧倒的に多くなっているのに対し、私立大では問題が1問だけ出題されるケース(単体型)が多くなっています。ですから、まず志望校が複合型か単体型かを確認し、複合型である場合には大問の組み合わせがどうなっているかを正確に把握しておくことが、受験対策の第一歩となります。

出題される問題形式を見ると、国公立大医学科の小論文では、さまざまな出題形式の中でも、英文問題、課題文読解型問題、理科論述型問題の出題率が高くなっています。それに対し、私立大医学科の小論文は複合型試験が行われることはほとんどなく、英文問題や理科論述型問題はまず出題されません。私立大で最も出題頻度が高いのは、課題文読解型問題、次いでテーマ型問題です。

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