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2018年度医学部入試情報 2017年度医学部入試結果分析
全体/国公立大学 全体概況

※2018年度入試情報は、2018年4月入学予定者向けの情報です。
2017/06/28 掲載

2017年度医学科入試結果についてお伝えします。

全体概況

2017年度入試では、国公立大の志願者は前・後期日程ともに減少しました。ただし、減少数はいずれの日程もわずかであり、前年並みの志願者数となっています。また、医学科志願者の成績層にも大きな変化はなく、2017年度入試もハイレベルな戦いとなりました。

一方、私立大医学科の志願者は、国際医療福祉大の医学部新設の影響で増加しました。ただし、既存の大学のみで比較すると志願者は減少しており、私立大についても人気は落ち着いています。

では、2017年度医学科入試について、詳しく見ていきましょう。

国公立大学 全体概況

前期日程、後期日程とも志願者減少

まず、国公立大医学科の入学定員について見ていきます。医学科は医師不足解消を図るため、2008年度以降入学定員を増員してきました。2017年度入試では長崎大で2名の増員があり、2007年からは1,046名の増加となっています。しかし、度重なる入学定員の増員で各大学とも入学定員は限界に達しつつあり、ここ数年は増員数が小幅になっています<図表1>

次に、日程ごとの募集人員の変化を見ていきましょう。2017年度入試では前期日程で25名増加、後期日程で15名減少となりました。医学科では後期日程の縮小・廃止が続いており、募集人員が他区分へシフトしています。2017年度入試では大阪大が世界適塾入試の導入に伴い後期日程を廃止し、募集人員15名が前期日程にシフトしました。

また、これまで地域枠を中心に募集人員が増加していましたが、入学定員増が小規模になることに伴い、地域枠の増加もゆるやかになっています。2017年度入試では長崎大の入学定員増が推薦入試の地域枠であるほか、福島県立医科大で募集人員5名が前期日程一般枠から地域枠にシフトしたのみとなっています。

<図表1> 国公立大医学科 入学定員の推移

年度
入試
1年次入学定員
(増減)
募集人員の内訳(増減)
前期日程 後期日程 推薦入試 AO入試
2017 5,571 (+2) 3,686 (+25) 541 (-15) 1,136 (+7) 193 (-15)
2016 5,569 (+10) 3,661 (+22) 556 (-30) 1,129 (+15) 208 (+3)
2015 5,559 (+24) 3,639 (+30) 586 (-25) 1,114 (+11) 205 (+8)
2014 5,535 (+18) 3,609 (+22) 611 (-40) 1,103 (+42) 197 (-6)
2013 5,517 (+35) 3,587 (±0) 651 (-19) 1,061 (+54) 203 (±0)
2012 5,482 (+29) 3,587 (+20) 670 (-5) 1,007 (+14) 203 (±0)
2011 5,453 (+55) 3,567 (-9) 675 (-10) 993 (+66) 203 (+3)
2010 5,398 (+290) 3,576 (+183) 685 (-38) 927 (+115) 200 (+30)
2009 5,108 (+420) 3,393 (+277) 723 (-28) 812 (+111) 170 (+60)
2008 4,688 (+163) 3,116 (+125) 751 (-129) 701 (+142) 110 (+15)
2007 4,525   2,991   880   559   95  
  • ※河合塾調べ
  • ※各年度の1年次入学定員は、東京大の理科三類以外からの進学者10名を含みます。
  • ※2011年度以降の1年次入学定員は、北海道大の総合入試入学者からの医学科進学予定者5名を含みます。

<図表2>は2007年度からの一般入試の入試結果をまとめたものです。2017年度入試ではセンター試験受験者が前年比102%と増加しましたが、国公立大医学科前期日程志願者は前年比99%(-249人)とわずかながら減少しました。前期日程の志願者数の推移をみると、2011・2012年度の2年間で大きく増加、その後も2014年度まで医学科人気が続いていました。

しかし、2015年度に志願者が減少に転じ、2017年度入試まで3年連続の減少となりました。医学科人気は落ち着きを取り戻したと言えます。減少の要因としては、2015年度に現行課程への移行に伴いセンター試験の理科で出題範囲が拡大したことによる負担増、景気回復に伴い都市部などで自宅から通学可能であれば私立大に志望を切り替える動きがあることなどが挙げられます。

後期日程の志願者は前年比99%(-146人)と前期日程と同様わずかに減少しました。一方、合格者は募集人員減少の影響で前年比93%と減少しました。このため、倍率(志願/合格)は16.0→16.9倍と上昇しています。

<図表2>国公立大医学科 一般選抜の入試結果(日程別)

年度
入試
前期日程 後期日程
志願者数(増減) 合格者数 倍率
(志願/合格)
志願者数(増減) 合格者数 倍率
(志願/合格)
2017 18,093 (-249) 3,796 4.8 9,927 (-146) 586 16.9
2016 18,342 (-657) 3,792 4.8 10,073 (-974) 631 16.0
2015 18,999 (-920) 3,770 5.0 11,047 (-1,539) 636 17.4
2014 19,919 (+243) 3,704 5.4 12,586 (-227) 654 19.2
2013 19,676 (-807) 3,696 5.3 12,813 (-1,290) 695 18.4
2012 20,483 (+1,460) 3,671 5.6 14,103 (+386) 718 19.6
2011 19,023 (+1,846) 3,655 5.2 13,717 (+1,024) 722 19.0
2010 17,177 (+137) 3,711 4.6 12,693 (+42) 736 17.2
2009 17,040 (-200) 3,500 4.9 12,651 (-618) 782 16.2
2008 17,240 (+148) 3,189 5.4 13,269 (+7) 794 16.7
2007 17,092   3,038 5.6 13,262   913 14.5
  • ※河合塾調べ(5月23日現在)

医学科合格に必要な学力は

<図表3>は、①国公立大医学科、②東京大・京都大理系(理科三類・医学科除く)、③旧帝大理系(理科三類・医学科除く)、それぞれのグループの合格者のセンター試験得点率の分布です。国公立大医学科合格者の得点分布は旧帝大理系合格者の分布より右側に位置しており、東京大・京都大理系合格者の分布と重なっています。国公立大医学科合格には東京大・京都大理系合格と同等レベルの学力が必要であり、国公立大医学科の難易度の高さがうかがえます。

<図表3>国公立大医学科合格者・旧帝大合格者のセンター試験得点分布(前期日程)

国公立大医学科合格者・旧帝大合格者のセンター試験得点分布(前期日程)
  • ※河合塾「入試結果調査データ」より

次に、国公立大医学科前期日程受験者のセンター試験教科別平均得点率をみていきます<図表4>。グラフの外側が合格者、内側が不合格者の平均得点率を表します。2017年度入試では国語の平均点が22点ダウンしたことから、合格者得点率でも国語は8割を割っていますが、その他の教科は9割前後の得点率が合格者の平均となっています。

また、合格者の得点率は不合格者のものから全体的に10%ほど高くなっています。なかでも理科2科目のうち得点が低いほうの科目では得点率に約15%の開きがあります。合格者は理科2科目ともしっかりと得点できている様子がうかがえます。
今現在ここまでの学力に達していなかったとしても、本番までに到達できるよう目標としてほしいと思います。

<図表4>国公立大医学科受験者 センター試験教科別平均得点率(前期日程)

国公立大医学科受験者 センター試験教科別平均得点率(前期日程)
  • ※河合塾「入試結果調査データ」より
  • ※理科②高・低:理科②2科目のうち得点が高い科目または低い科目を表します。

大学別の状況について

大学別の志願状況をみると、前期日程の志願者前年比は「西高東低」となっており、西日本の大学で志願者の増加が目立ちました。近年医学科の志願者数は東西で逆の動きを示しており、2016年度入試は東高西低、2015年度入試は2017年度入試と同じ西高東低でした。

医学科では、このように前年の志願者増減の反動で翌年逆の動きをみせる「隔年現象」が起きやすいです。2017年度入試の前期日程で隔年現象により志願者が増加した大学は、札幌医科大、福島県立医科大(一般枠)、信州大、奈良県立医科大、山口大、熊本大、大分大などです。

また、2017年度入試の志願者が減少した大学は2018年度入試で増加の可能性があります。金沢大、浜松医科大、島根大、鹿児島大などは志願者が減少しているため、2018年度入試の志願者増に注意が必要です。

入試変更により入試結果に影響が出た大学もあります。弘前大(前期)は志願者が484人と大きく減少しました(前年比51%)。同大は2017年度入試から志願者が募集人員の8倍を超えた場合に2段階選抜を実施すると予告していました。2016年度入試の倍率(志願/合格)が10倍を超えていたことから、2段階選抜を警戒した多くの受験生が同大への出願を避けたと考えられます。なお、志願者は減ったものの合格者の成績層に大きな変化はなく、入試難易度に変化はありません。

他大の変更の影響を受けた大学もあります。奈良県立医科大は大阪大が後期日程を廃止したため、近畿地区で唯一の後期実施大となりました。後期日程の志願者数は1,418人(前年比171%)と大きく増加、ボーダー得点率は2%アップの92%、二次ランクも1ランクアップのM1ランク(偏差値72.5)と難化しました。

2018年度入試のトピックス

2018年度入試では東京大が二次試験で面接を追加します。出願時に「志望動機等について本人が作成した文書」を提出し、面接はこの資料等に基づき実施されます。同大は面接実施の理由を「医療や医学研究に従事するのにふさわしい資質をもった学生を、学力試験の成績のみでなく多面的・総合的に選抜するため」としています。現在進行中の高大接続改革において多面的評価が重視されていることから、2017年度は九州大で志望理由書の提出を求めるようになったなど、新たな変更を加える動きがみられます。

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