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2016年度医学部入試情報 2015年度医学部入試結果分析
全体

※2016年度入試情報は、2016年4月入学予定者向けの情報です。
2015/07/01 掲載

2015年度医学科入試結果についてお伝えします。

全体概況

国公立大医学科の志願者は、2014年度入試では医療系人気もあり増加しましたが、新課程初年度となった2015年度入試では減少に転じました。しかし、志願者は成績上位層に多く、二次ランクを見ると全体的には難化傾向にあると言えます。
一方私立大医学科の志願者は、一般方式では増えたものの、センター方式では志願者が減少しました。
では、2015年度医学科入試の概況について、詳しく見ていきましょう。

国公立大学 全体概況

前期日程、後期日程とも志願者が減少

まず、入学定員の推移について見ていきます。国公立大の医学科は2008年度以降、医師不足解消を図るため、入学定員を増員してきました<表1>。この8年で1千名以上増加しましたが、2011年度以降は当初に比べ増員数が小幅になっています。2015年度は33名の増員に留まりました。
2015年度入試の募集人員(推薦・AO入試を除く)について日程別に見ると、前期日程が39名増加、後期日程が25名減少となりました。

前期日程では、信州大が後期日程の募集人員を移行し30名増、山口大が後期日程と推薦入試の募集人員移行により8名増となりました。また、2015年度入試では地域枠での増員が目立ちます。筑波大(地域枠)が6名増、大阪市立大(大阪府指定医療枠)が3名増となりました。山形大は前期日程全体の募集人員に変化はありませんが、新規に地域枠入試を実施し、募集人員は一般枠82名、地域枠8名となりました。

後期日程の減少は、信州大と山口大が後期日程を縮小し、前期日程へ移行したためです。募集人員が多く例年人気を集めていた信州大は30名の大幅減、山口大は5名減となりました。

<表1> 国公立大医学科 入学定員の推移

年度
入試
1年次入学定員
(増減)
募集人員の内訳(増減)
前期日程 後期日程 推薦入試 AO入試
2015 5,568 (33) 3,648 (39) 586 (-25) 1,114 (11) 205 (8)
2014 5,535 (18) 3,609 (22) 611 (-40) 1,103 (42) 197 (-6)
2013 5,517 (35) 3,587 (0) 651 (-19) 1,061 (54) 203 (0)
2012 5,482 (29) 3,587 (20) 670 (-5) 1,007 (14) 203 (0)
2011 5,453 (55) 3,567 (-9) 675 (-10) 993 (66) 203 (3)
2010 5,398 (290) 3,576 (183) 685 (-38) 927 (115) 200 (30)
2009 5,108 (420) 3,393 (277) 723 (-28) 812 (111) 170 (60)
2008 4,688 (163) 3,116 (125) 751 (-129) 701 (142) 110 (15)
  • ※各年度の1年次入学定員は、東京大の理科三類以外からの進学者10名を含みます。
  • ※2011年度以降の1年次入学定員は、北海道大の総合入試入学者からの医学系進学予定者5名を含みます。

<表2>は2008年度以降の入試概況をまとめたものです。志願者数は、定員増が始まった当初は大きな変化を見せませんでしたが、2011・2012年度入試で急増。2013年度はセンター試験の難化により一旦減少しましたが、2014年度は再び増加に転じ、医学科人気は上昇傾向にありました。

2015年度入試は、センター試験志願者数は前年並みでした。これに対し、国公立大医学科の前期日程志願者数は920人減の18,999人(前年比95%)と減少し、倍率(志願/合格)は5.4→5.1倍へと若干下降しました。

一方、後期日程の志願者数は、信州大、山口大の募集人員縮小の影響から、1,539人減の11,047人(前年比88%)と減少し、倍率(志願/合格)は19.2→17.4倍へと下降しました。2015年度入試では新課程入試への移行に伴い、センター試験理科の範囲拡大など負担を感じる受験生が少なからずおり、医学科を諦め他系統へ志望変更した受験生が多かったものと思われます。

<表2>国公立大医学科 前期・後期日程の入試の概況

年度
入試
前期日程 後期日程
志願者数 合格者数 倍率
(志願/合格)
志願者数 合格者数 倍率
(志願/合格)
2015 18,999 3,762 5.1 11,047 636 17.4
2014 19,919 3,704 5.4 12,586 654 19.2
2013 19,676 3,696 5.3 12,813 695 18.4
2012 20,483 3,671 5.6 14,103 718 19.6
2011 19,023 3,655 5.2 13,717 722 19.0
2010 17,177 3,711 4.6 12,693 736 17.2
2009 17,040 3,500 4.9 12,651 782 16.2
2008 17,240 3,189 5.4 13,269 794 16.7

全体的には難化傾向

<グラフ3>は、二次試験で教科試験を課す前期日程(一般枠)について、二次ランク別の大学数を表したものです。2010年度までの3年間は募集人員の増加に対して志願者数にほぼ変化がなく、易化が続いていました。しかし、志願者が増加した2011年度を境に徐々に難化傾向が強まってきました。

2015年度入試ではランクダウンした大学は4大学のみありますが、これは前年の志願者増の反動で志願者が減少した一部の地方大だけであり、一時的な現象と見るべきでしょう。実際はランクアップした大学が8大学と多く、内訳を見ると1ランク(偏差値65.0)→0ランク(偏差値67.5)が5大学、0ランク(偏差値67.5)→Mランク(偏差値70.0)が1大学、Mランク(偏差値70.0)→M1ランク(偏差値72.5)が2大学増えており、全体的には難化傾向にあると見てよいでしょう。

<グラフ3>国公立大医学科 二次ランク別件数の推移(前期日程一般枠)

国公立大医学科 二次ランク別件数の推移(前期日程一般枠)

私立大学 全体概況

一般方式は前年並み、センター方式で減少

入学定員は、私立大医学科全体で41名の増員となりました。2015年度入試の募集人員(推薦・AO入試を除く)は、一般方式が30名増の2,458名(前年比101%)、センター方式が1名減の338名(前年比100%)と、一般方式の募集人員が増加しました。

一般方式では、地域の医師確保の観点から定員増となり、地域枠を新規に実施する大学が目立ちます。増員数の大きいところでは、藤田保健衛生大(あいち県未来枠)が5名、関西医科大(大阪府地域枠)が5名、近畿大(静岡県地域枠)が5名、川崎医科大は静岡県地域枠が5名と長崎県地域枠が5名となりました。

志願者数は一般入試(一般方式とセンター方式)全体で前年比100%の前年並みと、国公立大とは異なる結果となりました。入試方式別に見ると、一般方式が前年比102%、センター方式が同91%とセンター方式が減少しており、倍率(志願/合格)は一般方式が18.8→18.4倍、センター方式が23.8→21.9倍となりました。前述のとおり2015年度入試では新課程入試への移行に伴い、センター試験理科など負担を感じる受験生が少なからずいたことから、医学科を諦め他系統へ志望変更した受験生が多かったのではないでしょうか。

入試難易度について見ると、一般方式(地域枠を除く)では0ランク(偏差値67.5)以上の大学数が12→11大学に減少、1ランク(偏差値65.0)以下の大学数が16→17大学に増加した。昨年の難化傾向と比べると、それほど大きな変動はありませんでした。

センター方式ではボーダー得点率がアップした大学が多く、全体平均では1.8%アップの89.6%の得点率となりました。また、近年は後期入試を実施する大学が増えており、昨年の大阪医科大に続き、2015年度入試は兵庫医科大が新たに後期入試を導入しました。しかし、募集人員3名に対し志願者数は28人とそれほど志願者数は集まりませんでした。

また、近年医学科で注目される動きとして学費の値下げが挙げられます。2015年度入試では東海大が初年度学費を644万円(6年間で3,754万円)から640万円(6年間で3,500万円)に引き下げたことや入試難易度が易しいこともあり、志願者は一般方式で前年比105%と増加し、二次ランクも1ランクアップして1ランク(偏差値65.0)に、センター方式でも同124%と増加しました。

なお、2015年度入試で試験日を前倒しし、国公立大と併願しやすくなった慶應義塾大は、入試難易度が高いこともあり、前年比99%と前年並みの志願者数でした。

藤田保健衛生大も、試験日を大学指定から自由選択にしたほか、小論文廃止など入試科目に変更があったものの前年比76%と志願者を大きく減らしました。

2016年度入試では、37年ぶりに医学部が東北薬科大(改称後は東北医科薬科大)に新設される予定です。入試科目等の詳細は未定ですが志望動向に注意しましょう。

医学科合格のためにはセンター試験では90%近い得点が必要であり、また最終的に合否を分けるのは二次試験に対応する学力です。記述・論述力、答案作成力をしっかり磨くべく、これから1年間の奮闘を祈ります。

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